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映画学校の卒業生と神楽坂で映画を語る
text by uematsu

大阪の映画学校の卒業生と神楽坂で飯を食う。
直接、教えたことはないのだけれど、彼の卒業制作が面白かったので、以前少し話してみると、普段の表情からはあまり見えない熱意のようなものを感じたりしたのだった。

映画を学ぶというのは、とても幅が広くてややこしい話だと思う。撮影技術や録音技術だけを学ぶなら話が早い。でも、撮影技術を知っているだけのカメラマンや録音技術を知っているだけの録音技師を世の中に送り出したところで、世の中の役に立っているとは言い難い。

監督だって、映画の本質や物づくりの本質をちゃんとつかんでいる技術者と仕事がしたいと思っているのに決まっているから。

だとすると、たった2年の間に、みんなが「つくる」ということに真摯に向き合う意外にないということになる。最初に企画を立てる力やその企画にダメ出しされても、もう一度立ち向かっていく力を身につけることが優先課題だと思う。

だって、撮影や録音、編集の実際なんて、現場で必死にやれば学校の2年間よりももっと速く身につくはずだと思うから。

映画なら脚本、番組なら企画。これをどこまで粘り強く作れるか。そこを中心に教育をしないと、社会に出たときに、粘り強く頑張れる若手は育たない気がする。

もつ鍋食いながら、学生と脚本や映画作りのあれやこれやを話ながら、そんなことをぼんやり考えた極寒の夜。
| 世間話 | 15:51 | comments(0) | - | pookmark |
キューティー&ボクサー/ザッカリー・ハインザーリング監督
text by uematsu

WOWOWで録画してあったものを観る。
1960年代にアメリカに渡り、以来ニューヨークで芸術活動を続ける篠原有司男とその妻、乃り子の暮らしを定着したドキュメンタリー映画。とにかく、ギュウちゃんこと篠原有司男がぶっ飛んでいて面白い。酒を飲んでは暴れ、暴れては反省し、反省してはまた暴れる。
ボクシンググローブに絵の具を付けて、即興で絵を完成させていくボクシングペインティングが有名なのだが、さすがに昔のフィルムと見比べると、パフォーマンスにも年齢が垣間見れる。80歳を越えて、巨大なキャンバスに向かってパンチを繰り出すギュウちゃんをクールに、でも愛情深く見つめるキューティーこと乃り子。その奇妙にバランスの取れた夫婦関係が彼らが生み出す作品以上に面白い。
| 映画 | 16:45 | comments(0) | - | pookmark |
ハーブ&ドロシー/佐々木芽生監督
評価:
---
ポニーキャニオン
¥ 3,663
(2012-05-16)

text by yabuuchi

ニューヨークの1LDKのアパートに住む、現代美術品収集家の老夫婦を追ったドキュメンタリー。
美術品の収集なんていうと、お金がとてもかかりそうに思えるけれど、この二人は元郵便局員と図書館司書。お金持ちからはほど遠い人たちだ。見た目も至って普通。ちょっと足が不自由そうな夫のハーブを、ドロシーがいつも横で支えながら、ニューヨークの雑踏をちょこちょこと歩いている。そんな二人が美術品を買う際の基準は二つだけ。ひとつは、自分たちのお給料で買える値段であること、もうひとつはアパートの中に収まるサイズであること。
なんだ、じゃあ、随分とほのぼのした趣味じゃないか、と安心するとこれまた違う。
なんといっても数が半端ない。60年代から集め始めた美術品は、1LDKの小さな部屋にどうやって収まっていたのか?と疑う程の膨大な量だ。その数、約4,000点。部屋には作品が壁に掛けられたり、天井からつるされたり、棚に置かれたり。たぶん、クローゼットの中やベッドの下まで作品だらけなんだろうなあと想像に難くない。ふたりは作品に埋もれて、ダイニングテーブルにちょこんと向き合って座ってインタビューを受けている。はっきり言って、クレージーだ。

この二人がすごいのは、一度買い求めた作品は、一つとして売らなかったことだと思う。数十年前、二人が買った頃にはそれこそ郵便局員の給料で買える程度の作品の集まりだったコレクションだが、いまでは数百万ドルの値が付くという。作品を売れば、大きな家でも車でも買えるのに(なんなら、より高価な美術品だって買えるのに)、二人はそれをしなかった。なんというか、収集癖なんていう言葉では表せない、二人の執念というか凄みというか気迫のようなものに、圧倒される。
二人を見ていると、現代美術をややこしくしている原因の一つは、やっぱりお金だなと思う(…まあ、現代美術だけじゃないけども、特に現代美術が目に余る)。投資目的の美術作品、お金の代替品としての美術作品。お金をないがしろにする気は無いけれど、やっぱり、美術を巡るお金の話を聞いていると、どうすればいいのか分からなくなる。そんななかで、こんな人たちがいるのは、何だかホッとする。ホッとするし、勇気づけられる。

最終的に二人は作品2,000点をナショナル・ギャラリーに寄贈し、その後、全米50州の美術館に50作品ずつ計2,500点をを寄贈するという「50×50」プロジェクトを実施した。
50×50プロジェクトの作品は、このサイトから見ることが出来る。
http://vogel5050.org/
| 映画 | 15:16 | comments(0) | - | pookmark |
古事記/池澤夏樹
text by uematsu

小説家・池澤夏樹が世界文学全集についで、再び個人編集の日本文学全集の刊行をスタートさせた。第1回配本は『古事記』。彼の父である福永武彦もかつて古事記の現代語訳を手がけたことがあるということで、池澤夏樹にとっては、とても思い入れのある仕事だったのだろうな、想像することができる。

池澤夏樹版の『古事記』はとてもおもしろい。物語として読める、ということに重点を置いて訳されている気がする。日本の神話を読み解くことで、日本人のメンタリティの大元のようなモノを感じることができる。中学生の頃、国語の先生にそう言われたことを思い出した。

それにしても、日本の神々のなんと大らかなことだろう。そして、どこかユーモラスで明るいやり取りがとても面白い。 
| 読書 | 14:52 | comments(0) | - | pookmark |
アビティビのゴダールを追え/エリック・モリン監督
 text by uematsu

ネット上で開催されるフランス映画祭『マイフレンチフィルムフェスティバル』。映画を見たい人はiTunesなどから配信される映画を好きな時に見ることができる。
僕はゴダールが好きなので、タイトルに御大の名前が入った『アビティビのゴダールを追え』を見てみることに。

映画そのものはゴダール好きな監督による、ゴダールへのオマージュ的な作品で、他愛もないストーリー展開のなかに繰り広げられるゴダールからの引用というよりもゴダール映画の再現を楽しめばいい、というものだった。

しかし、これだけインターネットが津々浦々まで広がっている時代に、ネットだけで映画祭を実施するというのは、あってしかるべきと思う。のだけれど、これがそれほど大きな動きにならないというのはなぜなんだろう。

以前から世界中で、そして、日本でも『インターネットをステージとする映画祭』というものは数多くあった。ネット上で試聴して、ネット上で投票して、ネット上で優秀作品を発表する。でも、そんなものがあったことを一般の人たちはほとんど知らない。

日本でもいくつかのネット上の映画祭が生まれては消えている。それはやはり、映画が映画館で見るものだからだ、というのが真実かどうかは置いておいて、ネット上で繰り広げられていることへの実感のなさを何かで補わなければ、観客がついてこないのだろうと言うことは予測できる。

| 映画 | 14:19 | comments(0) | - | pookmark |
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